HOME > デントレ通信vol24

お役立ち情報 vol.24.1

.


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

お役立ち情報

テキスト

食物を咀しゃくしたり、顔の美しい表情をつくるのに大切な「歯」。
歯は妊娠初期から発生します。今回は歯が生えるまでを説明します。

1.歯の発生
1)成長期

(1)開始期

口腔粘膜上皮の細胞が増殖し、弓状の 歯堤 してい がつくられることに始まります。

(2)増殖期

歯堤の細胞の部分的な増殖により 蕾状 つぼみじょう の膨らみの 歯胚 しはい (3つの部分から構成)ができます。
これが「歯の芽」です。歯胚は成長とともに、くぼみが深くなって帽子状の形になります。この部分をエナメル器といいます。

歯胚を構成している組織の説明文

(3)組織分化期

成長が進むとエナメル器のくぼみがまた深くなり、形が 釣鐘状 つりがねじょう になります。
歯乳頭 にゅうしとう の細胞から 象牙芽細胞 ぞうげがさいぼう が現れ、象牙質をつくる能力を、エナメル器の細胞からエナメル芽細胞が現れ、エナメル質をつくる能力を持つようになります。

(4)形態分化期

象牙芽細胞、エナメル芽細胞が歯の外形をつくります。

(5)添加期

歯乳頭は象牙質と歯髄に分かれ、成熟したエナメル質、象牙質がつくられます。

歯ができるまでの説明図

胎生6週ごろから

(受精した時を胎生0週と数え、妊娠2週になります。)

◎この時期、 胎芽 たいが は胎長25mmほどで、頭が大きくなりヒトの形に近づいてきます。

胎芽・胎児・・・
哺乳類の母体内で生育中の新生命体。人間の場合、受精卵の着床から妊娠8週までの外観上まだ他の動物との相違がはっきりしない状態を胎芽と呼び、9週以降出産までを胎児といいます。

胎生8週ごろから

◎この時期、胎児は胎長37mm
くらいになり、ほどんどヒト
の形に成長しています。

胎生14~18週ごろ

(3)~(5)の成長が見られます。

(胎児は14週で胎長80mm、18週で150mmぐらいまで成長が進んでいます。)

中垣晴男ら 著:[改訂5版] 臨床家のための口腔衛生学、永末書店、2012年
中垣晴男ら 著:新 看護学生のための歯科学、医歯薬出版株式会社、2008年 より

引き続き、歯ができるまでをご覧ください。

ページトップへ