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お役立ち情報 vol.46.1


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

糖尿病とは?

血糖値を下げる働きをするインスリンの作用不足により、
ブドウ糖が有効に使われずに、血糖値が病的に高くなる代謝異常のことをいいます。

糖尿病には、下記のような症状がありますが、知らず知らずに進行してしまうことが多く注意が必要です。

また、糖尿病はさまざまな合併症を引き起こすことが知られています。

糖尿病とう蝕(むし歯)の関係

糖尿病になると、下記の理由でう蝕(むし歯)ができやすい傾向があります。

①お口の中が酸性に傾いている時間が長い
むし歯菌は、食事に含まれる糖をエサにして酸をつくり出し、その酸が歯を溶かし、う蝕(むし歯)になります。 糖尿病の人は、血糖コントロールにより、1日に間食を含め4~5回の食事をするためお口の中が酸性に傾いている時間が長くなるため、う蝕(むし歯)になりやすい環境になります。

②お口が渇く
唾液には、殺菌作用や自浄作用、歯の再石灰化促進作用、お口の中の酸を中和する作用がありますが、唾液の分泌が減少すると、その効果が十分に発揮できないためう蝕(むし歯)になりやすくなります。

③神経障害で痛みや違和感を感じにくくなる
痛みなどの自覚症状を感じにくくなると、歯周病、う蝕(むし歯)などの発見が遅れがちになります。

糖尿病と歯周病は相互関係にあります

歯周病は、糖尿病の第六の合併症と言われているくらい、実は関わりが深いのです。

"糖尿病が悪化すると歯周病も悪化する"ことをご存知ですか?
なぜなら、次のような糖尿病の症状が、歯周病のリスクとなるからです。

①お口が渇く
 殺菌作用や自浄作用のある唾液が少なくなるため、口腔内の衛生状態が悪くなります。

②免疫力低下により感染しやすい
 歯周病菌に感染しやすくなります。

③傷の治りが遅い
 歯周病の治りが悪くなります。

一方、逆に"歯周病が悪化すると糖尿病が悪化する"ということが分かってきました。
歯周病菌が出す毒素(内毒素)が、血糖値を下げる作用のインスリンの働きを鈍くさせるからだそうです。

糖尿病と歯周病はお互いに影響しあっており、悪化も双方向に影響しますが、改善も双方向に影響し合ううことが近年の研究で明らかになってきました。つまり、糖尿病が改善すると歯周病も改善し、逆に歯周病が改善すると糖尿病も改善する可能性が高いということです。

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