ﾃﾞﾝﾄﾚ通信.vol4.2
消化について
だ液の消化酵素ｱﾐﾗｰｾﾞ、ﾏﾙﾀｰｾﾞ等による作用など、食べ物の栄養が吸収されやすい形に変える働きです。よく噛んでだ液を出すと消化酵素により消化作用や味覚を促す溶媒作用が働き、食べ物をより美味しく、消化されやすい状態にします。
だ液の成分は個人差があり、年齢、性別、食生活、病気などによっても変化します。分泌量も1日に1.0～1.5L出ると言われています。よく噛んで食べるとだ液もたくさん出て、満腹感も感じられます。
発音・発声
歯、舌、唇などの口の中だけでなく、咽頭(いんとう)や喉頭(こうとう)も使って発音・発声をしています。 歯が抜けていたり歯並びが悪いと、ｻ行・ﾀ行などが発音しにくくなります。
味覚
舌の上には味蕾(みらい)という味を感じる細胞があり、その上に物が触れると細胞が興奮して神経に伝えられます。
甘味、塩味、苦味、酸味、うま味は基本的五味といわれ、舌の場所によって感じる場所が違います。
水に溶けないものは味として感じないため、よく噛んでだ液を出すと溶媒作用が働き味覚を促します。
食べ物の味わいは「味覚」以外にも温度や舌触りなども関係するので入れ歯を入れると味が変わると言われることもあります。
それに味蕾(成人では全体の総数は4000～5000個）は年齢とともに少なくなり鈍感になります。また喫煙も味覚に影響するといわれています。
表情（外観）
生理的作用から表情は機能とはいえませんが、精神的・心理的健康の上では必要です。
美しい表情(ｽﾏｲﾙ)は生活に潤いを与え、周囲を和ませてくれます。
変形歯や変色歯、抜けた歯がある場合は治療や修復が必要です。また、歯並びをきれいにすることは歯や歯肉のｹｱがしやすくなります。
嚥下（えんげ）
咀嚼(そしゃく)された食べ物のかたまりや液体を飲み込む運動です。
この運動は反射運動で、摂食・嚥下機能は乳幼児期に発達して老化とともに減退していきます。
食べ物を大きいままでは飲み込みにくいですし消化吸収にも良くありませんので食物が細かくなるまで良く噛んでから飲み込んでください。
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