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お役立ち情報 vol.29.1


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

お母さんと赤ちゃんの健康な歯のために Ⅰ

妊娠中は歯磨きがしっかりできなかったり、ホルモンバランスの変化などで、う蝕(むし歯)や歯周病が発症しやすくなります。
お母さんとこれから生まれてくる赤ちゃんのために、気をつけていただきたいことを3回にわたりご説明します。

お母さんとこれから生まれてくる赤ちゃん
1.妊娠中のお母さんのお口の中
2.お腹の中の赤ちゃん(胎児)の歯の状態

胎生6週ごろから、(受精した時を胎生0週と数え、妊娠2週になります。)口腔粘膜上皮の細胞が増殖し、歯がつくられる準備が始まります。胎生7週ごろから「歯の芽」ができ始めます。

※デントレ通信vol.24「歯ができるまで」もご参照ください。

お母さん自身の全身・お口の健康の保持増進だけではなく、赤ちゃんの健康な成長や発達についても関心をもっていただくことが大切です。
3.妊娠中のお母さんに気をつけていただきたいこと
つわりの時期のお口のケア
  • ・無理をせずにお口の健康を保ちましょう。
  • ・歯ブラシを小さいものに変えたり、うがいを頻繁に行いましょう。
  • ・歯科衛生士さんに相談してみましょう。
歯科検診、歯科治療
  • ・中期(安定期)に入ったら、歯科健診を受けましょう。
  • ・治療が必要なときは中期にしましょう。
飲酒・喫煙
  • ・禁酒、禁煙を心がけましょう。
  • ・アルコールは胎盤を通して胎児に移行することがあります。
  • ・タバコのニコチンは血管を収縮させ、胎盤への血流を減少させるなど、喫煙していた母親からは早期出産や低体重児(2,500g未満の出生児)が生まれることが多いといわれています。
歯周病
  • ・歯周病である場合、早期出産や低体重児が生まれることが多いといわれています。
4.妊娠中のお母さんとお腹の中の赤ちゃん(胎児)のための食事
バランスよく食べましょう
  • ・健康な歯のためにはカルシウム、タンパク質やビタミン類が欠かせません。
  • ・1日3回、きちんとした食事をすることを心がけましょう。
つわりの時期は食べられるものを食べましょう
  • ・この時期は赤ちゃんが必要としている栄養は少量です。
  • ・食べられるものを食べてリラックスして過ごしましょう。
甘いお菓子とインスタント食品は避けましょう
  • ・甘いものは量よりも回数が歯に悪い影響を与えます。
  • ・間食を控えましょう。
  • ・インスタント食品などに含まれるリン酸塩は体内で一定量を超えるとカルシウムと結合して体外に排出され、カルシウム不足を引き起こします。

では、妊娠中のお母さんに食べていただきたい食品をご紹介します。

お腹の中の赤ちゃんの歯のために食べていただきたい食品
お母さんと赤ちゃんのために

全国歯科衛生士教育協議会監修:最新歯科衛生士教本 歯科予防処置論・歯科保健指導論、
医歯薬出版、2011年

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