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お役立ち情報 vol.37.1


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

妊産婦の口腔清掃のお話

妊産婦の口腔清掃のお話

妊娠期は、つわりなどが原因で、歯磨きをすると吐き気が誘発されて口腔清掃が困難になる人が多いといいます。
また、妊娠初期には酸味の強いものを好むなど嗜好が変化したり、一度に少量しか食べられないため食事回数が増えることがあります。
この時期は、食事の後の歯磨きや洗口がおろそかになりがちで、そのため口腔内のプラーク量の増加や唾液のpH低下を招き、う蝕(むし歯)の危険性が増加してしまうことが多いといいます。
その他、エストロゲンなどの女性ホルモンによって、特定の菌種(プレボテラ インターメディアなど)の発育が促進され、歯肉炎を引き起こすことがことがあるので注意が必要です。

母体にとって大変な時期ですが、体調と相談しながらしっかりした口腔ケアができるといいですね。
妊娠期の口腔清掃のポイントをまとめてみましたので、参考にしてみてください。

※妊産婦特有に発育が促進される歯周病原因菌の一種

妊娠期の口腔で起こりやすい異常とケアの方法について

◎歯科受診について		妊娠初期は、悪阻(おそ(=つわり))、貧血など体調不良により歯科医院への足が遠のく時期ですが食欲が増す妊娠中期以降は、体調が安定したら歯科医院を受診しましょう。歯科医院ではお腹が大きくなっていても、チェアーを倒さずに楽な姿勢で治療が受けられます。その他、治療について心配事やお口の中の気になることがあれば、歯科医師、歯科衛生士に気軽に相談してください。生まれてくる子どものためにも、歯科医院へ足を運び、母子健康手帳の「妊娠中と産後の歯の状態」を利用しましょう。お母さんのう蝕(むし歯)や歯周病の予防ができるのと同時に、子どもへの仕上げ磨きの指導も受けることができます。また、妊娠性歯肉炎などの多くは出産後に妊娠前の状態に戻りますが、妊娠前から清掃状態が悪かったり、妊娠中、出産後も改善がみられず歯科受診が遅れてしまうと、歯周病に進行してしまうかもしれません。生まれたばかりの子どものお口の中にはう蝕(むし歯)の原因になる細菌はいませんが、お母さんの唾液が食器などを通して子どもに感染してしまうかもしれません。う蝕(むし歯)の多いお母さんの子どもは、感染の危険性が高くなってしまうのです。お母さんの口腔環境をよい状態に保ち、子どもをう蝕(むし歯)や歯周病から守りましょう。

※デントレ通信vol29.1「お母さんと赤ちゃんの健康な歯のために Ⅰ」、デントレ通信vol29.2「お母さんと赤ちゃんの健康な歯のために Ⅱ」、デントレ通信vol30.1「お母さんと赤ちゃんの健康な歯のために Ⅲ」もご参照ください。

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